ブルー・ダルメシアンに付いての補足記事  2006/01/25(水)
ブリーディング  2005/06/17()
毛色障害  2005/05/30(月)
スペインCHタイトル規定の変更  2005/04/04(月)
サン・メディール  2005/03/03(木)


ブルー・ダルメシアンに付いての補足記事
ブルーと言う色はレモンやトリコロールよりも、ダルメシアンにおいては珍しいものであり、スポットの出が非常に弱く色素の質が悪いダル、とは異なっているのを検査することが重要だ。
ブルーと言うのは、スポットの色調、鼻と目の色が、ブルー・ドーベルマンなどと同じであり、遺伝子Dによる。この遺伝子Dは、黒もしくは茶の遺伝子B/bを変え、その色素を希薄にする。
ダルにおけるブルーの場合、遺伝子Dは常に黒を変化させ(つまりddとなる)、遺伝子学的には、ブルー・ダルはB ddである。
理論的には、bb dd(つまり希薄なレバー)も存在する可能性があるが、これらは“クリーム色”、もしくは“ミルクティー色”と呼ばれる。遺伝子Dは常にメンデルスの法則に則っており、ブルーに変化させるためにはd とdの二つの希薄な劣性遺伝子を、双方の親から受けなくてはならない。ゆえに、ブルーの仔犬は劣性遺伝子dを父と母からそれぞれ受け継いだものである。ブルーが出ない全てのダルは、常に遺伝子DDを持つ。
AKCにおいては黒のスポット種として登録され、血統書も発行されるし、AKCではダルのカラーは黒と茶の2つのオプションしかプログラムされていないから、議論も起きないのである。

理論的にはこの遺伝子は同じ数学的可能性を持ち続ける事になる、優勢か劣勢かのどちらかは常にメンデルの法則に従うし、B/b遺伝子と同じである。だが、明らかに誰もこの色の経験をしておらず、もし他のブルー、もしくは片親がDd遺伝子を持つダルと掛け合わさったらどうなるのかは、非常に興味深いテーマである。
また、それらの親がレバー因子を更に持っていた場合の可能性というのも考えなくてはならないだろう、クリーム色(bbdd)すら生まれるかも知れないという事だ。何という配合になることか!
Date: 2006/01/25(水)


ブリーディング
ブリーディングの季節でしょうか、仔犬情報が増えてきました。

クラブではブリーダーに対し、以下のような規定を設けています。
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まず最も重要なのがブリーダーです。なぜならその手に犬種の未来が握られているからです。メスのダルを持ち、ブリーディングを考えている方は、自分の手の中にダルの将来が掛かっていると言う思いを、ぜひ噛み締めて頂きたいと思います。ブリーディングは安易に行うべきものでありません。生まれてくる仔犬たち全てに良い食事と十分な運動、そして健全で幸福な暮らしが確保できるかどうか、条件を検討してください。

基本的なチェック事項としては、

a) あなたのメスは繁殖の為に必要な犬種独自の特徴を十分に備えていますか?
b) オス、メス共に遺伝的欠陥を持っていませんか?
繁殖の為のオスとその血統について、細かく検討しましたか? ラインを決めるための基本です。
c) オス、メス共に素晴らしい健康を保持していますか? 攻撃的、あるいは神経質な犬はいかなる犬種と言えども、繁殖に使用してはいけません。
d) 正しく幸福な繁殖であるために、費用や移動に関する注意、時期など、経験豊かなブリーダーの指示を仰ぎましょう。

以下の基準を守る事が重要です。

1. 2歳以下8歳以上のメスは繁殖に使用してはなりません。
2. メスは3回以上繁殖に使用しないことが望ましいでしょう。もしくは最高4回までとします。
3.2度続けてのヒートでの繁殖は行わないこと、また中断されたヒートは獣医の判断を仰ぎ繁殖を避けましょう。
4.全く耳が聞こえないと診断された仔は、処分しなくてはならないでしょう。

オスの飼い主に対して

a) あなたのオスは犬種としての独自の特徴をちゃんと保持していますか?
b) メスの飼い主と共に、先に書いた基準を全て確認しましたか?
ケンネル ・クラブにちゃんと登録されているメスか確認しましょう。
もし可能ならオスの飼い主はメスの元を訪問し、出産が正しく行かコントロールしましょう。相手が経験の浅い飼い主場合、常に援助し助言を与えましょう。
c) 仔犬が生まれてきたら遺伝的欠陥がないかどうか、よく確認しましょう。父親と母親の血統ラインを受け継ぐのですから、オス、メス双方の飼い主の果たす責任は大きいものがあります。 
d) 18ヶ月未満のオスは繁殖に使用してはいけません。

仔犬の譲渡
a) 繁殖計画の前に、事前にある程度の譲渡先を見付けておきましょう。
b) もし可能なら、事前に成犬を知っておいてもらう為に、買主の家族全員を家に招待しましょう。オスも近くに住んでいるのなら、見ておくようアドバイスしましょう。
c) 仔犬が長時間一人にされることはないか、確認しましょう。
d) 十分な運動をさせることができるか確認しましょう。塀で囲まれた庭はありますか?
e) 子供たちに動物を尊重する事を教えなくてはいけません。もし幼児がいたり、これから赤ちゃんが生まれてきたりする家庭の場合、起こりうる問題について事前に十分な情報を与えましょう。
f) 仔犬が十分な愛情と世話を受けられると確認できるまで、譲渡してはなりません。常にブリーダーは良き相談相手であるという事、万が一飼い続ける事が出来なくなった場合、里親を探す手助けをしてくれるという事を、新しい飼い主が理解している事が重要です。
g) 外国に仔犬を譲渡する場合、未来の飼い主をコントロールしてもらうよう、クラブに便宜を図って貰いましょう。特にショウで成功しなかった場合、どういった扱いを受けるのか事前にチェックすべきです。動物愛護法、虐待禁止法のない国には、絶対に譲渡してはいけません。ショウ環境が整っていない国で出陳する可能性がある場合も、譲渡してはなりません。経験豊富なブリーダーに意見を求めましょう。
h) 一旦そういう国に譲渡した場合、同じスタンダードが守られるようにすべきです。仔犬に付いての良い点悪い点、あらゆる情報を交換し、常に温かく見守り続ける事が重要です。
i) 繁殖を計画したら、次の点を速やかにクラブに報告しなくてはなりません。
1.両親犬の血統書のコピーと写真。
2.掛け合わせた日付。
3.連絡先。
j) 仔犬がうまれたらオス、メスの頭数と、スポットの色を報告しなくてはなりません。
k) 仔犬たちの幸福な未来の為に、ブリーダーは新しい飼い主全員をクラブに招待し、入会金を負担しなくてはなりません。初年度の年会費はクラブが負担をします。
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これが2005年度のクラブ規定ですが、先月の総会でこの緩和を求める声がありました。厳しすぎるから緩和したい、と某会員が述べた際、会長が「我々が模範としたBDCの規則が一番厳しいのは分かっている。これをちゃんと守っているかどうかチェックし出したら、やめて貰わなくてはいけない会員がたくさん出るだろう」とすかさず言ったのが印象的でした。

どういった点を何のために緩和したいのかを、次の総会までに文章で理事会に提示する事。理事会はそれを全会員に送付し、総会で可否を採るが、出席できない会員の為には投票券を添付する事。以上の条件のもと、次回総会で意見の交換が行われる予定です。

厳しすぎる規定を一旦下げたらどうなるか。本当に犬種の為に必要なのか。その点を考えなくてはなりません。自分が出来ないから緩和してもらおう、というだけでは許される話ではないのです。今回不正なブリーディングを行っていたというので、ある会員が除名になりました。聴覚障害の仔犬が生まれていたのに、クラブへの報告がされていなかったのです。

今回除名通達を送った際に、抗議の電話があったというのですが・・・。しかも、その際に「今回の繁殖では新しい買主をみんな会員にしようと思っていたのに」と言ったとか。そもそも掛け合わせをした段階での報告、生まれてきた仔犬たちの頭数報告など、何もしておらずこういう発言をするというのは、自分が如何に会則を守っていないかすら理解していないという事なのでしょう。

生まれた段階でオスメスの頭数報告、全仔犬が写っている写真を公表しないというのは、とてもおかしい事です。4週齢あたりからの写真しか公表しないというのは、パッチの仔やブルー・アイ、バイカラーの仔犬を除去して、全てスタンダードをクリアーした仔犬しか生まれなかったという、虚偽報告をしようとしているのではないかと疑われても仕方のない事です。

しっかりとした考えの元に犬種向上を考え、ブリーディングを行っているブルーダー達は、掛け合わせをした日付、出産予定日、産まれたらすぐに全頭の写っている写真、オスメスの頭数、パッチの報告などを行っています。それらの報告を元に、ブリーダーたちはリスクを研究するのです。虚偽があってはならない事だと思います。

そしてこういった点を明らかにしないブリーダーには、十分な注意を払う事が必要です。最もブリーダーとしての姿勢が現れる点であり、口で述べる奇麗事よりも遥かに、その人のブリーダーとしての本質が解るからです。

この秋にはブリーダーとして、オーナー・ハンドラーとして活躍している3会員の下でブリーディングが行われます。手本となるようなブリーディングが行われる事を期待しています。
Date: 2005/06/17()


毛色障害
先日クラブのBBSにトリコロール・カラーの仔犬が3匹生まれた、という書き込みがありました。クラブのBBSは会員以外の方たちの書き込みも多く、そういった方たちはダル特有の障害に付いての知識もなく、ただ驚いての問い合わせでした。「一胎に3匹ものトリコロールが出るなんて、在り得るの?」

最終的には獣医によってレモン・カラーと認定されたとの事ですが、会員ではない方なので、無論スタンダードではない事を説明した上、繁殖には絶対に使用しないようにと、クラブではお願いするしかありません。

その時に「両親共に黒の純血ダル、血統書あり。兄弟にもそんな問題が出た事はない」と言う書き込みがありました。では5代遡っての血統はどうなのか、となると・・・。ある意味では血統書など、無意味だったりするのです。遺伝子の組み合わせが大きな要因となる以上、遡っていけば何処かに不特定要素が存在し、ブリーダーは常にその事を念頭に置いていなくてはなりません。

ヨーロッパではレモンやオレンジが出る事は大変に稀です。最も良く見られる毛色障害はパッチであり、これはダル全体の12%を占めるそうです。スタンダードを順守する事は犬種の保存、向上にとって大変重要ですが、掛け合わせの為に、ブリーダーが情報を広く得られるような環境作りが必要ですね。

毛色障害を纏めてみましたので、ご覧ください。
http://www.bosquedesantcugat.com/osyaberi/keiro.htm
Date: 2005/05/30(月)


スペインCHタイトル規定の変更
この春にスペイン・ケンネルクラブ(RSCE)におけるチャンピオン規定が、以下のように変わりました。

1 a. CACのうち、1つはマドリッド・インターナショナル大会のものである事。そしてクラブ大会(もしあるならば)か、別なマドリッド・インターナショナル大会の、CHクラス、労働クラス、オープンクラス、もしくは中間クラスにおいて、エクセレントを1つ。

  b. 4CACのうち、1つはクラブ大会かマドリッド・インターナショナル大会のものである事。そして別なマドリッド・インターナショナル大会のCHクラス、労働クラス、オープンクラス、もしくは中間クラスにおいて、エクセレントを1つ。

2 3人の異なる審査員によるポイントであること。

3 スペインケンネル・クラブにより認定されたものではない大会のものでなければ、チャンピオンのタイトルを得る事は出来ない。

以前はマドリッドで開催される本大会か、それに代わる各地方持ち回りの準本大会(今年はバルセロナ)で、CACを1つ獲得すれば良かったのですが、今年から例え準本大会でCACを獲得しても、別なマドリッド大会かクラブ大会でエクセレントを取らなくてはいけません。つまりクラブ大会がなければ、絶対的にマドリッド本大会か準本大会に、最低2度は参加しなくてはならない訳です。

これはマドリッドに本拠地を置くスペイン・ケンネルクラブの権威を高めようと狙いなのでしょうが、クラブ大会がそれに代替しうるので、クラブの立場としては喜ぶべき事なのかも知れませんね。
Date: 2005/04/04(月)


サン・メディール
3月3日はサン・メディールの祝日。農民の守護聖人らしく、畑で種を撒く姿で現されています。この日から春の農作業を始めるのだそうです。しかし、思いがけず2月の最終日に雪が降り、スペイン中が寒さに震えました。その前日には、カタルーニャ地区のオフ会が初めて開催されて、蕾ほころぶアーモンドの下、春の陽光を心行くまで楽しんだというのに。

日本ではオフ会という集まりがよく開かれているとか。ドッグ・ショウやクラブ総会とはまた違った、気楽な感じの集まりのようなので、私たちもぜひ企画してみたいと常々思っていました。

今回は会員以外の犬友にも参加を呼びかけ、最終的に55人の犬友、48匹のダルが集まりました。思いがけない参加者数に企画した私たちもびっくり。カルソッツというカタルーニャの冬の名物料理、焼き葱の会でしたが、食事も全て自分たちで作り、私は特性ソース50人分とデザートを担当しました。最後にはちょっとした躾教室も行って、初めての企画としてはまずまずの成果。

会場はベジェス家の広大な敷地。16ヘクタールのブドウ畑の中、柵で囲われた広い庭の中を48匹のダル、10歳のベテランから5ヶ月のパピーまで、オスが多かったにも関わらず、これといったトラブルもなく皆のびのびと遊びました。クラブ大会へ向けての第1歩といった所でしょうか。

クラブ大会は最低50頭以上のエントリーが義務付けられています。ベジェスによるとフランスのクラブ大会も、最初は皆に声を掛け合って参加を呼びかけ、出陳数を確保する苦労から始まったとか。現在は毎回100頭を超える参加者数を確保していますが、特にフランスもスペイン同様国土が広いので、開催地を決めるのも一苦労だと思われます。

フランスも公認クラブはひとつだけという規定になっていますが、やはり会長の人柄に拠るところが多いようです。特に個人が優先されるお国柄、ダルを通じての結びつきであって、個人的な思想などに触れるのはタブーとされています。八方美人的でありつつ、優良なブリーダーとしての実績を持ち、最終的には自分の意見を明確に表明できるのが、理想の会長像でしょうか?

また、縄張り意識の強い人もいて、自分の架空テリトリーに他の系列のダルが入ってくる事に対し、警戒心を顕わに示すような人もいます。しかし、クラブの究極の目的とは「全体の犬質を高める事」であるべきで、個人レベルのブリーダーとしての感情に流される事があってはいけないと思います。そういった点も考慮しつつ、クラブとしてひとつに纏めあげて行くのは大変、というのが今の実感でしょうか。

さて、15ヶ月を迎えた我が家生まれのおチビたち、みんな素敵な家族に恵まれのびのびと暮らしています。スギが早々にCHポイントを2つも獲得したのは大変な幸運でしたが、ランとマツも3月からはいよいよオープン・クラスにデビューです。10月のバルセロナ大会には3兄妹が、もしかするともう1匹のメス、キラも参加するかも知れません。自分の愛ダルをプレゼする喜びというのを、より多くの方に知って頂きたいと願っています。

9月から止まっているギャラリーの方もそろそろ纏めたいと思っていますが、取りあえず写真家キム・マンレサのフォト・ギャラリーをアップしましたので、ぜひご覧ください。
Date: 2005/03/03(木)


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