ダルメシアン・クラブの不在  2011/01/12()
イングリッシュ・ポインターとの交配  2008/07/19(金)
第1回クラブ大会リポート  2007/12/29()
DALLY RASH  2007/05/09()
クラフト大会2006 見聞記  2006/04/07()


ダルメシアン・クラブの不在
大変残念な事に、現在何らかの活動を行っているダルメシアン・クラブが日本には存在しません。かつていくつかあった活動も、現在は更新のないままのサイトか、もしくはそれすらも消滅してしまったようなのです。

公的な意味合いを持つクラブという言葉を冠する以上、立ち上げるにあたっても、解散するにあたっても、責任者の何らかの挨拶があってしかるべきだと思うのですが…。

一時盛んだった個人のサイトもだんだんと消滅の方向にあり、新しいサイトを立ち上げる方もいないようです。経済状態が飼いたい人気犬種を大きく左右するらしく、もっぱら小型犬志向が強まる方向にあり、ダルの人気自体が低下していて難しい、という声を聞きます。個人の意思が生きにくい時代なんですね。

しかし、一ダル飼いとして「ダルメシアンを愛しているという強い意識を持ち続けたい」と、私は考えています。長らく休止していましたが、初めてダルを飼う人たちの何らかの手助けとなればと、「オーナーズ・ガイドブック」を、少しずつですが再び書き足していきたいと思います。
Date: 2011/01/12()


イングリッシュ・ポインターとの交配
ダルメシアンが尿路結石になりやすい事は、皆さんご存じだと思います。これは尿酸を分解する酵素ウリカーゼを進化の過程で失ってしまったからだと言われています。(詳しくは、尿路結石の記事参照)
http://www.bosquedesantcugat.com/dalhyaka/kesseki.htm
それに関する興味深い記事を見つけましたので、ここにご紹介します。


イングリッシュ・ポインターとの交配

全犬種と同じくダルメシアンも、尿酸を体内に貯め込むという体質を持っている。しかし他の犬種と異なって、尿酸を分解する酵素(ウリカーゼ)の「正常な」遺伝子は全く存在しない。したがって、純粋種のダルメシアンには体内に溜った尿酸を排出する可能性が全くない。そして、この問題の唯一可能な解決法とは「正常な」ウリカーゼの遺伝子を再注入するために、他の犬種をダルメシアンと交配する事である。
この考えがイングリッシュ・ポインターとの交配によって、彼らの正常なウリカーゼ遺伝子をダルメシアンに再注入する事を目指すプロジェクト「Dalmatian-Pointer Backcross Project」の基礎となった。このプロジェクトは1973年にRobert Schaible博士によって始められた。
混合種f1はあまりダルメシアンに類似していなかった。このf1をダルメシアン純血種と交配したところ、よりダルメシアンに類似した仔犬が産まれた。1981年の第5世代においては、Schaible博士がこの混合種が純血種のダルメシアンと共に登録できるように、アメリカ・ケンネルクラブ(AKC)を納得させたほどに非常にダルメシアンに類似していた。アメリカ・ダルメシアンクラブ(DCA)の理事会はこの決定を支持したが、会員の中で急速に大議論が沸き起こった。DACの会員による投票において、混合種の仔犬はダルメシアンとして登録する事が否決された。
だが2006年5月に開催されたDCAの年次総会において、会員は再びこの混合種によるウルカーゼ再注入問題について議論した。同年6月にはBackcross Projectの議論を再開させるかどうかの賛否を問う投票が行われ、アメリカ・ダルメシアンクラブがBackcross Projectをサポートするかどうかを再検討する事がおよそ2対1で支持された。それに関する記事が発表され、プロジェクトの為の詳しい情報を両面から提示する形で、まずプロジェクトの必要性に関する質問という形で議論が始まり、2007年5月現在、この議論は継続中である。
Date: 2008/07/19(金)


第1回クラブ大会リポート
この記事はBritish Dalmatian Clubの会報、458号に掲載されたのを訳したものです。原文はここでご覧ください。
http://www.bosquedesantcugat.com/bdc.html

ドッグショウ・リポート
スペイン・ダルメシアンクラブ第1回クラブ大会(2007年10月20日)
審査員:Joan Atkinson(Theakston)

2002年に設立されたスペイン・ダルメシアンクラブの最初のクラブ大会はタラゴナ県モンフェリ市の近くSantuari Montferrí礼拝堂の敷地にて開催されました。
ガウディと共に仕事をしていたJosep Maria Jujolが設計した、村を見下ろす丘に立つ小さな美しい礼拝堂です。私は、これ以上素晴らしいセッティングのドッグ・ショウを思い出すことができません。この大会で審査員を務めることは、私にとって素晴らしい名誉でした。あなた方の誰もがMaltonとRyedaleで開催されたショウの後に、MacDonald-Smith 夫人によってもてなされたパーティーを思い描ける筈です、あの様な素敵な雰囲気だったのです。 それはドッグ・ショウよりお祭でした。 審査は涼しくなった午後4時に始まりました。
出陳者の多くはハンドリングがあまり得意ではありませんでしたが、より熱意に満ちたものでした。Vicente Bellesがショウをオーガナイズしたのですが、彼は私の世話役でもありました。大変優れた参加者と何匹かの高水準の犬がいました。 全ての犬の性格は良いものでした。私の選んだキングとBOBは、Matus del Bosque de Sant Cugat(Ch. Gwynmor Overlord x Ch. Gesami de la Llibra Casanova)でした。素晴らしいスポット、しっかりした構造と動き、素晴らしい骨格。リングに入るやいなや、このブラック・スポットの彼は際立って見えました。
私の選んだクィーンは彼の同胎姉妹の、Ran del Bosque de Sant Cugatでした。
彼女の兄弟と同じ素晴らしい多くの資質を持っていましたが、オスの方が後脚の角度がより深いと感じました。双方共にブリード、ハンドリングはK & F Suzukiによるものでした。両犬の母犬にべスト・ベテランを与えました。
別の注目すべきオスはリザーブのCh.Nilane des Balcon du Leman(De Lukatan Grand Slam x Flying Dominoes Kiss-Me―Kate)、スイスから来たFrederic Borterのオーナーブリードの犬でした。
Best Puppyは可愛いブラック・スポットのメス、Nere Neska de la Llibra Casanova(Matsu del Bosque de Sant Cugat x Ch. Ida de la llibra Casanova)で、Arantxa Bozalのオーナーハンドリングでした。美しい首のアーチ、そして良好なトップラインと尾の位置を持つ優雅なメスでした。
審査終了後、多くの出陳者は、VicenteとManel Bellesの美しい古民家へと戻り、たくさんのカバ(シャンペン)で祝杯を挙げました。締めくくりはローカルレストランにおけるクラブ主催のディナーでした。私はこの素敵なショウと、私を招待してくれた人たちの手厚いもてなしを、決して忘れる事はないでしょう。
あんなにも特別な時を過ごさせてくれた皆なに感謝しています。


以下は審査評です。

1. Matsu del Bosque de Sant Cugat de F.Suzuki

このオスはリンクに入った瞬間に私の目を捉えた。ダルメシアンのオスとして必須の美しい容姿と骨格を持っている。もっと詳しく調べてみたが、私を失望させることは無かった。良い位置に付いた耳を持つオスらしい頭部、力強いトップラインへと続くがっちりとした首のアーチ、そしてしっかりした腿を持つ美しい後脚。肩の角度はしっかりしており、胸の深さも十分である。その素晴らしい後脚の角度を生かして、彼は力強くリンクを回った。どこの国に於いてもトップクラスのオスであり、彼はキングとBISに値した。


1.Ran del Bosque de Sant Cugat de F.Suzuki.

BISのオスの同胎姉妹であり、多くの似た資質を持つ美しいメス。素敵なスポット、力強い骨格、美しいアバラの線。もう少し溌剌としていたら、美しさは完成されるだろう。
クィーン、および最優良異性。

Date: 2007/12/29()


DALLY RASH
イギリスでDallyRashと呼ばれるダルメシアン特有の皮膚病(アメリカではダルメシアン・ブロンズ症候群)についての記事が、BDCの会報にあったので紹介します。筆者はイギリスの有名なブリーダー、Ms. Phil Parker.


ダルメシアンの健康状態の問題としてしばしば取り上げられるのが、“Rally Rash” と呼ばれるものである。

まず最初の質問は:あなたのダルはどんな食餌を取っているか?
第二の質問は:食餌の時間帯は?

多くの人が最初の食餌を朝一番にあげているようだ、自分たちの朝食の後に。そして最後の夕食は、大体自分たちの夕食の前に。

朝早い時間に食餌を上げることが問題の要因である。ダルには自分の食餌を与える前に、体の中の毒素や胆汁を分解するために、草の生えている自然の中でひと時を過ごさせてやらなくてはならない。

ダルは午後の休息の後、野原に散歩に行き自然に生えている色んな草を食べなくてはいけないという事を自分の体で知っており、少なくともその2時間くらい後までは、用意した食餌を取るべきではない。

第二の食餌はいつも習慣としているように、夕方と夜の間に取ることが出来る。またプロテインを多く与えないようにしなくてはいけない、これも皮膚の問題の別な原因であり、したがって毛質においても同様である。

また、ダルにはあまりシャンプーをしないこと。柔らかな雨の中を散歩して、粗いタオルで良く乾かす、これが一番良いだろう。

体の中に問題の原因があるので、体の中の問題と戦わなくてはならない。
軟膏、液状の薬、香料などなど、皮膚の上に塗っても、よほどの幸運でもなければ、カモフラージュしているだけで、毛質の問題は直らない。

植物性の食餌と少しのオリーブオイルが問題解決の助けになるだろう。
Date: 2007/05/09()


クラフト大会2006 見聞記
 3月にはイギリスのクラフト大会と言う、世界最大のドッグ・ショウが開催される。今回私達は始めて見学の機会を得た。もう5年ほど前に、一度見学のための日程を組み、航空券の手配などもしていたのに、残念な事に口蹄疫病の流行により、その年のクラフト大会は延期となってしまったのだった。代わりに私達は8月に開催されるBDCのクラブ大会を見学し、その和気藹々とした雰囲気に魅了され、スペイン・ダルクラブ創立の決意を固めたのだった。

 毎年200頭ほどのダルメシアンがエントリーされると聞いていたので、久しぶりにそれだけの数を見られる事が、まず何よりの楽しみだった。フランスやベルギー・オランダ、そしてBDCのクラブ大会でも120頭前後だし、ワールド大会でもやはりそのくらいだった。バルセロナで開催されたヨーロッパ大会は70〜80頭だったように思う。200頭となると一体どんななのか、ちょっと想像し難い。

 3月と言えばバルセロナはちょうど春の気配が濃厚で、私たちが出発する時は23度ほどにもなっていた。ロンドンまでわずか2時間程度、着いてみれば4度と言う寒さ。バルセロナの真冬の最低気温に近い。クラフト大会が開催されるのはバーミンガムと言う、イギリス第2の都市、ロンドンから車で1時間弱の所だ。スペインからすればイギリスは距離移動が小さい。バーミンガムから30キロ程離れた大学都市にいる息子と落ち合い、一緒に大会見学に行くことに。完璧な通訳付きで心強い。

 大会は4日間に渡って開催され、今回はダルメシアンの所属するUtilityとToyグループは、大会3日目の土曜日に開催される。まず会場へ行き着くまでに車の長蛇の列、駐車場へ着くまでが大変だ。駐車場から会場まで巡回バスが出ているが、歩いていく事に。約10分ほどの距離。会場に着くと切符とカタログ、ショウガイドを買い、そこからダルのリングがある第1ホール第1リングへ。またもや10分以上会場内で移動だ。とにかく広い。ホールは5つあり、リングはメインリングやアジリティ等を除き、35もある。

 まずショウガイド、これはクラフト大会の歴史や、歴代BISの記録、会場案内、スタンド広告などが主なもの。1891年から始まったクラフト大会だが、BISは1928年から選ばれることになったそうで、われらがダルは1968年にBIS (CH.FANHILL FAUNE)に選ばれた事がある。そしてクラフト大会のカタログも、私たちが普段見慣れているものとはちょっと違っている。まず、各犬種毎にエントリーした順に名前が列挙されており、クラス分けになっていない。たとえば今回BOBに選ばれたダルのを見てみると、こんな具合だ。

14818 CH.DVOJICA VOODOO B.08.03.04 Br. Exh, CH.DOCTOR FOX BY SALSUSA – HAITHS PRIMA DONNA AT DVOJICA. Cl.1952

まず、14818と言うのがエントリーナンバー。続いて血統書名、ブリーダー名、ただしExhとあるのは出陳者と同じという事で、つまり自分のところのダルを自分でプレゼする、オーナーブリーダー、という事。そして両親の血統書名。最期のClはクラス分けを表す。各クラスごとにクラスを示すナンバーが振り当てられている。

 今回14768から始まっているダルは14983まで、215頭のエントリーになる。この名前の列挙の次にクラス分けがされており、最初がオスである。まずはVeteranから始まり、続いてSpecial Puppy(6ヶ月〜12ヶ月)、Supecial Junior(6ヶ月〜18ヶ月)、Yearling(12ヶ月〜24ヶ月)、Post Graduate(CCを持たない、もしくはチャンピオンシップ大会でPost Graduate以上のクラスにおける1位を5回以上獲得していないもの)、Mid Limit(CCが3つ以下、もしくはチャンピオンシップ大会でMid Limit以上のクラスにおける1位を5回以上獲得していないもの)、Limit(3人の異なった審査員によるCCを3つもたないもの、もしくはチャンピオンシップ大会でLimit以上のクラスにおける1位を7回以上獲得していないもの)、Open(以上のクラスの条件を満たし、かつショウに出陳するに相応しいもの)、最期はGood Citizenとなっている。イギリス特有のクラス分けであり、最初は戸惑ってしまう。特にGood Citizen(良き市民)?? これは施設を訪問したり、社会的な活動を行っている犬に対する功労賞のようなものらしく、クラフト大会のみにあるクラスとの事。BDCの主催するオープン大会では、クラスはもっと細かく分かれている。最もこのクラス分け、カタログには確かに数字の小さいものから名前が書かれているが、リンクの中は入ったもの順の様であって、このナンバー通りには並んでいないので、番号と名前と照らし合わせ確認しなくてはいけない。

 朝8時30分から開始、全くの休み無くオス(86頭)、メス(120頭)全ての審査が、一人の審査員によって進められる。リングには柵が一切無く、見学者用の椅子によって囲まれており、BDCとNOEDCのクラブスタンドが小さく出ている。主人公の犬たちはリング横に設置されているベンチと呼ばれる所に待機。これは木製の壁で仕分けられているだけで、天井も無ければ蓋も無い。出陳者はここに荷物を置き、犬を入れたり自分が腰掛けたり。その中にケージを入れている人もいる。そこから自分たちの出番が来ると静かに集まりリングの中へ。吠える犬もいなければ唸る犬もいない、みんなとても紳士的だ。パピーやヤングクラスになると、もうこれは幼稚園か遊園地の様相を呈する。隣の仔とジャンピングして遊ぶ仔、ごろごろ転がって愛嬌を振りまく仔、椅子席に来て見学者に撫でてもらおうとする仔。本当に微笑ましい。オスは7頭、メスが12頭、これだけの数のパピーを同じリンクで見る事が出来るのも、クラフトなればこそ。でもいざとなると綺麗にスティ、さすがである。

 Post Graduateクラス辺りからは、年齢に関係なくなってくるし、それぞれ大会に出てそれなりの成績を収め始めているので見ごたえがある。Openクラスとなれば、これは通常のChampionクラスを意味する。4年前から規制が緩和され、外国からの出陳も可能になった。その最初のBOBがSponik’s Special Selectionだったが、今回オスのOpenにその息子のGwynmor Over Lord(ランやマツの父親)も初参加しており、久しぶりの対面。

 今回の審査員Mrs. F. Hartleyは、非常に精力的な感じで審査を進める。1匹1匹丁寧に触診、そしてリングをしっかり走らせる。イギリスでは走った際の動きの美しさというのが重要視されると言われているが、やはり普段の運動によって正しい筋肉の付き方をしている仔は、ゆったりとした歩幅で優雅に走る。走りにタメが効いているので、ゆっくり走っても美しい。だが筋肉の付いていない仔は、ゆっくり走ると一目瞭然で違いが判る。中には他のハンドラーとのリズムを無視して、早く走らせて誤魔化そうとするハンドラーも見かけるが、一般的な大会ならまだしも、クラフトの様にダル専門の審査員が相手では、そういう誤魔化しはあまり効かない。今回クラフト全体を見て感じた事は、審査員の好みにも拠るのだろうが、全体に小型な仔が選ばれている気がした。また審査員がNOEDCの会員だという事もあって、BDCよりはそちらのクラブの人たちが多く出ていた気がする。普段あまり聞きなれないケンネル名が多かった。そして一時期ほどにはレバーが出陳していないようだ。

 イギリスの大会を見て感じる事は、ハンドラーはほとんど女性であり、ごく普通の生活を営んでいる人たちだという事だ。家庭を守る一家の女主人が、家族として犬を世話し育て、そして自分の犬との生活を楽しむと言う延長線上に、ショウへの参加がある。幾つかのクラスに出陳しているあるご夫妻は、足が不自由ながら奥さんがプレゼをされるのだが、リンクを走る折にはご主人がさっとリンクに入って来られる。そして走った後はまた奥さんにバトンタッチ。セレクトされて残されると、また再びリンクを走る事になるが、その時も何処から走り始める事になっても大丈夫な様に、ご主人はリンクの外を移動して待機しておられる。夫婦愛や人間愛といった事にまで思いを馳せさせてくれる、しみじみとした深みがある。

 リンクを囲む椅子席にずっと座って見学していた私たちの所にも、何匹ものダルが懐っこく擦り寄ってきた。15〜25頭と出陳数の多いクラスになると2回に分けて審査が行われるのだが、待機している間はハンドラー(ほとんどがオーナー)共々、ダルたちも非常にリラックスしている。性格をある程度ここで推し量る事が出来る。各クラスの最優秀が選ばれる度に暖かな拍手が送られ、キングやクィーンを決定する際もとても静かだ。全ての審査が終わり、BOBが決まったのは夕方の5時半、9時間の長い大会は始まりと同じく、和やかな微笑のうちに終わった。この雰囲気を味わうだけでも、クラフトを見学に来る価値は充分にある。
Date: 2006/04/07()


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